火取り虫は夏の夜の灯火に寄り集まる虫(蛾)のことです。現代的には独りの虫(人)
の掛詞に変換されて、スマホの光文字に寄り集まる人々と解釈されたのであろうか、
私は、火取り香炉の香りに寄り集まるいづれの御時の女御・更衣の方がいいような。
夏虫の身をいたづらになすことも一つ思ひによりてなりけり(古今・恋一読人しらず)
思ひのひが火の掛詞で、夏虫(蛾)が火に飛び込んで滅する恋慕の火と掛けている。
さしこちゃんは火取り香炉の香り、源氏物語の世界をも読んでいたのだと思います。
玉鬘 あの影踏めぬ 心字池 三掛けの橋を 終に渡せず 令和 恋